Q&A

太った人は汗をかきやすいのですか?

僕は普段から汗かきで人と話す時とかはしょっちゅうで 汗をかけばまたそれが気になって汗をかくのくり返しです。
おそらく精神的なものではないか、と 思うのですが、それ以外に考えてることがありまして よく太ってると汗をかきやすい、と言われることがありますが 本当でしょうか。

また、そのような人がやせた場合は 汗かきは解消されるのでしょうか。
僕は177cm、65kで平均くらいかなと思ってるのですが 運動してないせいか体脂肪は結構いってると思います。
もしそれが解消されれば汗かきを減らすこともできるのでしょうか。

肥満と汗の関係について

「太った人は汗かきですか?」という質問をよく受けますが、答えは「イエス」です。
しかも「悪い汗」をかく傾向にありますので注意が必要です。

肥満者が汗をかきやすい理由はいくつかあります。
人間は日常活動を通じて体内に多量の「熱」を産生し、この熱をたえず体外に放出して恒常性を保っているのです。ところが肥満者の厚い「皮下脂肪」は熱の体外への放出をブロックして、体温を上がりやすくするため、その体温を下げる手段としてより多くの「発汗」が必要となり、普通の人より汗をかきやすくなるのです。
しかも、肥満者は普段から運動をしていない人が多いため、ちょっと動いただけでも大量の汗をかいてしまいます。
これは、肥満者が一定の運動量に対する酸素摂取能力(最大酸素摂取量)が著しく低いことにも関係があります。

酸素の摂取が十分でないと以前お話したように無酸素下の「解糖系」という方法で運動のエネルギーを得ようとしますので、汗のなかに乳酸が増加してニオイがつよい「悪い汗」もかきやすくなるのです。
これらのことは、「体脂肪」のうちで、「皮下脂肪」だけでなく「内臓脂肪」の多い人にも言えます。むしろ内臓脂肪は貯蔵されている中性脂肪の活性度が高く、血中の脂肪酸の濃度が濃くなりやすいため、抹消の毛細血管の動脈硬化をおこします。このことは皮膚の血流の悪化をまねき、体内の熱の放出が阻害される結果(うつ熱といいます)、代償的に発汗作用が強くなり多量の汗をかきやすくします。

一見均整がとれているようでも「内臓脂肪」が多い場合もあります。急に「汗が多くなった」という変化が内臓脂肪の増加のサインのこともありますので「たかが汗くらい」とあなどることは禁物です。

予防は、当然ながら適度な「運動」と正しい「食事」です。

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[監修] 五味 常明先生 五味クリニック院長
医学博士。体臭・多汗研究所設立。患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる。「診療外科」を新しい医学分野として提唱。体臭・多汗治療の現場で実践。日本心療外科研究会代表。『汗をかけない人間は爬虫類化する』(祥伝社)他、著書多数。

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