Q&A

汗の量とワキガ臭について

初めて投稿します。26歳の男です。
僕もワキガ臭に悩んでいます。
その中でも僕が一つ疑問に感じていることがあり、投稿させていただきました。
僕の場合スポーツをやっていて、冬でも大量に汗をかきます。スポーツを行う前には必ずシャワーを浴びてニオイを消しています。この場合運動後に大量の汗をかいていてもワキガ臭はあまりしません。しかし、日常生活において友達としゃべっていたり、緊張したりしてかくときの汗はスポーツの時よりも量的には断然少ないにも関わらず、強烈なワキガ臭になります。
この汗の量とニオイの強さの矛盾について教えてください。

スポーツ時と緊張時の汗のニオイ。

この質問は、二つの部分に分けて考えるべきです。

それは、スポーツ時や緊張時の汗が
1.エクリン汗のニオイにどう影響するか
2.アポクリン汗のニオイにどう影響するか
ということです。

まず、エクリン汗に対しては、スポーツ時より緊張時の汗の方がニオイます。
それは、スポーツで汗をかき慣れた人(つまり汗腺を訓練した人)では、汗腺の再吸収能力が高いので、アルカリ成分の重炭酸イオンが汗中に少ないため、皮膚表面の酸性度が保たれて、細菌が繁殖しにくく、相対的にニオイも少ないのです。
また、有酸素運動中は、たとえ血中の乳酸が増加しても、汗の中の乳酸はあまり増加しないため、汗のアンモニア臭も少ないと言えます。

しかし、激しい運動で、汗の中に乳酸が増えたば場合には、より多くの乳酸や重炭酸イオンが汗中に増えて、ニオイは強くなります。

一方、緊張時の汗は、一度にドッと出る傾向があります。
汗の中の乳酸や重炭酸イオンは、汗のかき始めに多く出ますので、相対的にニオイが強いのです。

次にアポクリン腺に対する影響ですが、実は、これはまだよく分かっていません。
多分両方ともに同じように強くするのではないかと思います。
たとえば、運動をすると当然アドレナリンが多く分泌されますから、アポクリン腺の活動を刺激しますし、緊張時には、皮膚表面はアルカリ性に傾きやすく雑菌が繁殖しやすいので、当然アポ汗の分解はさかんになるわけです。

あなたの場合には、スポーツ時の方がニオイが少ないということですが、多分わきが臭の程度がさほどではないのではないでしょうか。
または、アポ腺はある周期で強弱を繰り返しているのですが、ちょうど分泌が少ないときがスポーツ時にあたったのかもしれません。

しかし、エクリン腺とアポクリン腺の両方のニオイの総体から言えば、やはり緊張時の方がニオイが強いと言えるのではないかと思います。
つまり、汗とニオイの関係で言えば、健康的にかく汗はニオイが少ないということでしょう。

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[監修] 五味 常明先生 五味クリニック院長
医学博士。体臭・多汗研究所設立。患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる。「診療外科」を新しい医学分野として提唱。体臭・多汗治療の現場で実践。日本心療外科研究会代表。『汗をかけない人間は爬虫類化する』(祥伝社)他、著書多数。

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