Q&A

体臭もニオイの発生源はワキの下ですか?

お世話になります。

体臭がきついようで自分でもどうしたら良いのか分かりません。

今日も、汗をかいていないのに「ニオイ」と言われました。とはいっても、相談もする人もいないのでここに書き込んでみました。緑茶は、消臭効果があると聞いたので、毎日飲むように心がけています。

その他に何かいい方法はありませんか?

それと、体臭もニオイ発生源は、わきの下からですか?

体臭について、いいアドバイスがあればお願いします。

皮脂腺からのニオイについて

体臭の悩みは、相談する人がいないことが最大の「悩み」なのです。

さて、あなたの悩みの解決の前に一つだけ整理して考えなければならないことがあります。 
それは、「わきが臭」と「体臭」との区別です。

わきがも体臭の一つとは言えるのですが、ワキガ体質の場合には、ハッキリとした原因が存在することが他の一般的な体臭との大きな差です。

つまり、ワキガ体質の人には、脇の下にアポクリン腺という特殊な汗腺が通常の何十倍(1平方あたり40個から50個、全部で数百から数千)も存在することです。しかもこのアポクリン腺はイクラの粒のように明確に裸眼で確認できるほどの大きさです。
ここがニオイの原因が明確には同定しにくい一般的な体臭との違いです。

逆にいうならもしあなたが「ワキガ体質」であったならその時点であなたの「悩み」は解決されたも同然なのです。なぜなら、ニオイの原因が明確なわきがの場合には、治療の目的も方法も明確にあるということだからです。つまり正しい治療法で完全に治癒することが保証されているということです。

一方、一般的な「体臭」の場合には問題はそれほど単純ではありません。

なぜなら、そもそもニオイというものは目に見えないものですし、さらにそのようなニオイを発生するエクリン腺や皮脂腺さえアポクリン腺のように目で見るような大きなものではないからです。

このことが、一般の体臭の原因の同定や治療法を困難にしている理由です。

流星さんの話にもどりますが、あなたの場合にはご質問にワキガ体質を示唆するような情報は見当たりませんでした。(残念ですが)

ということは一般的な体臭の範疇に入るわけですが、汗をかいていないときでも「臭う」ということであれば、「皮脂腺」からのニオイがつよくなっている状態ではないかと推察します。

ここで、他の掲示板の読者の人にも参考になりますので、皮脂腺からのニオイについて説明しましょう。 

皮脂腺は、皮膚表面に「皮脂膜」という膜を作り皮膚を柔らかくしたり耐水性を保ったり、外部からの細菌の浸入のバリアーになったり、酸素の通気性を高めたり、非常に大切な働きをしています。

この皮脂膜が健康な状態では、皮膚の常在菌叢のフローラがバランスよく保たれニオイの発生も少ないのです。

一方、石鹸の使いすぎで皮膚表面がアルカリに傾いたり、悪い汗をかいたり、皮脂腺の分泌が異常になったりすると細菌叢が変わり、通常の常在菌からでるリパーゼという酵素が少なくなるため、皮脂が汗と溶けにくくなり皮脂膜がうまく広がりにくくなります。それがさらに雑菌の繁殖を促進するため、体臭が強くなってしまうのです。

また皮脂腺の中では、皮脂を構成する脂肪酸が過酸化脂質によって酸化される「自動酸化」という悪循環になるとニオイの主成分である短鎖脂肪酸の生産が加速して皮脂からの体臭が強くなります。

この状態は、男性ホルモンの分泌増加やストレスで副腎からのアドレナリンが増加場合、またニキビ等で皮脂腺の分泌管が詰まった場合に起こります。

対策としては、緑茶もよいと思います。またよりビタミンCの豊富な果物を多く摂取したり、抗酸化作用のビタミンEをとるなどの食事療法を中心にすべきでしょう。

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[監修] 五味 常明先生 五味クリニック院長
医学博士。体臭・多汗研究所設立。患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる。「診療外科」を新しい医学分野として提唱。体臭・多汗治療の現場で実践。日本心療外科研究会代表。『汗をかけない人間は爬虫類化する』(祥伝社)他、著書多数。

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