Q&A

食生活が原因でアポクリン腺は増えるのでしょうか?

疑問に思っている事なんですが、よく「食生活の欧米化でワキガ体質の人が増えている」というのを、耳にします。それは、遺伝とは関係なく、元々アポクリン腺がなくても、食生活のせいで、ワキガ体質になるという事なのでしょうか。そして、アポクリン腺はどんどん増えていくものなのでしょうか。
いったん、増えると少なくなるという事はないのでしょう

私は、ワキガ体質な上に、こってりした物が大好きで、それが毎日なので不安になってしまいました。
しかし、少しでも改善する事ができるのなら、食生活を変えてみようと思います。

「わきが体質」と「食生活」について。

「食生活の欧米化でワキガ体質の人が増えている」というのは、間違いではないのですが、より正確には「食生活の欧米化でワキガ体質が強くなっている」ということです

その人が「ワキガ体質かどうか」、具体的には「アポクリン腺の数」は、遺伝形質によって生まれた時から決定されていて、食生活などの環境要因で変わることはありません。
つまり、生まれながらにアポクリン腺が「ない人」が又「少ない人」が、欧米化された食生活を送ることで、アポクリン腺が新しく発生したり、その数が増えるようなことはありません

しかし、動物性タンパクや脂肪などが中心の食事を続けていると、アポクリン腺の一つ一つの分泌活動が刺激されて「より強いワキガ臭」を発生するようになることは事実のようです。
つまり、ワキガ体質の度合いが強くなるのです。
実際わたしが20年前にわきが手術を始めたころに比べて、最近の若い人のアポクリン腺は比較的大きくなっているような気がします。(体が大きくなっているからかもしれませんが)

以上は、食生活の習慣として、長年肉食中心の食事をした場合ですが、
肉食が即ワキガ臭を強くするかどうかも関心のあるところです。
実は、何年か前、多くの患者さんに「肉食をした時と野菜中心の食事をした時とでは、自分自身でどちらが腋のニオイが気になりますか」という質問をしたことがありますが、
ほとんどの人が肉食をした後の方が気になるという返答でした。
食事性の熱産生との関係もありますので、動物性の脂肪やたんぱく質が即アポクリン腺を刺激しているとは断言できませんが、なんらかの関連があることは否定できないでしょう。

いずれにせよ、肉類を摂取するときは、野菜の同時に取るなどバランスのよい食生活をこころがけることは、少なくともワキガ臭をより強くしないためには必要なことでしょう。

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[監修] 五味 常明先生 五味クリニック院長
医学博士。体臭・多汗研究所設立。患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる。「診療外科」を新しい医学分野として提唱。体臭・多汗治療の現場で実践。日本心療外科研究会代表。『汗をかけない人間は爬虫類化する』(祥伝社)他、著書多数。

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