Q&A

酸味のあるものを一口食べると頭から汗が噴き出します

彼の事で相談します。
年齢は41才、身長163センチ、体重50キロ、痩せ型です。
30代初め頃から始まったそうなのですが、食事を取ると頭から汗が流れ落るのです。
顔や体からは一切かかず、頭からだけです。暑くもなく、冬でもです。
食事のペースは非常にゆっくりで、量も多くありません。
特に酸味の多い食品はテキメンで、寿司、トマトソースなど、ほんの少しの酸味でも一口食べただけで汗が噴き出します。
また飲み物やちょっとした菓子、柔らかいものはそれほどでもありません。
良く噛んで食べる人なので、咀嚼回数に関係しているのかとも思われます。
彼は今現在抱えている大病もなく、食事の時間も規則正しく、睡眠も良くとっています。
強いて言えばお酒の量が多く、肝機能が低下ぎみではありますが、肝機能指数は正常範囲内です。
食べると汗をかく人も多くいらっしゃいますが、彼の場合、量も少なく、ゆっくり食べるのに、原因が分かりません。私も非常に汗かきなので、毎食こんなに汗をかく彼が気の毒でなりません。
治す事もそうですが、とにかく原因を知りたいと彼も申しております。
考えられる事がありましたら、是非教えて下さい。

味覚性発汗です。

その方の汗は、「味覚性発汗」と呼ばれているものです。
汗のかき方には、「温熱性発汗」「精神性発汗」と「味覚性発汗」の3つがあるのです。
温熱性発汗は、外気温が上昇したり、運動をしたりした時、精神性発汗は、緊張したり、驚いたりした時、そして、味覚性発汗は、普通「辛いもの」を食べたときに顔、特に額や鼻、ときには頭を中心にして起こります。
食べ物は、辛いものが多いのですが、人によっては「甘いもの」、やあなたの彼のように「酸味のもの」でも起こります。

味覚性発汗は、本来生理的なものですから、治療の対象にはなりません。
しかし、なかには、多汗を異常に気にするあまり、「予期不安」という汗を予想する不安をもたれる人もいます。つまり食事で酸味のものを食べる前から「酸味のものを食べて汗がでてきたらいやだなあ」といった不安をもつと、それは心理下で精神的は緊張と同じ状態が生じて、2次性の「精神性発汗」が加味されることもあります。そのような時には、異常な汗が本人の悩みになることもあり、精神性発汗の治療をすることもあります。

大切なことは、味覚性の発汗は生理的なものですから、あたり前の汗という自覚を本人もそして周囲も持つことです。

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[監修] 五味 常明先生 五味クリニック院長
医学博士。体臭・多汗研究所設立。患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる。「診療外科」を新しい医学分野として提唱。体臭・多汗治療の現場で実践。日本心療外科研究会代表。『汗をかけない人間は爬虫類化する』(祥伝社)他、著書多数。

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